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コラム

ライフキャリアプランの描き方

近年の日本は平均寿命の延伸化がめざましく、「人生100年時代」という言葉も聞かれるようになってきました。この長寿社会に伴い、私たち自身の「ライフキャリアプラン」を改めて見直す必要が出てきました。
「ライフキャリアプラン」とは、仕事におけるキャリアだけでなく、家庭、地域とのかかわり、日々の生活やコミュニティー活動においての役割を含めた生き方を表しています。現在企業で働く人は、60歳定年からのセカンドキャリアだけでなく、65歳再雇用終了からのサードキャリアも考えなくてはなりません。また、多様な生き方、働き方が受容される時代、選択肢が増えてくるでしょう。そのため、様々なライフキャリアプランを視野に入れた検討が必要になってきました。

この「ライフキャリアプラン」を作るにあたって、まず重要なことは正解がないということです。一人ひとりが自分にとっていかに納得した選択をしていくかが重要なのです。そして、このことを心にとどめてなりたい自分を描いていきます。
そのときに、L・サニー・ハンセンの総合的人生設計(ILP)モデルでライフキャリアをプランニングしてみてはいかがでしょうか。ハンセンは、キャリアの概念の中には、家庭における役割から社会における役割まで、人生におけるすべて盛り込まれていると述べています。この役割は仕事、家庭、趣味、コミュニティーの4つに分かれて、これらをバランスよく統合してブランを立て行く理論です。例えると、キルトを組み合わせてパッチワークを作るイメージです。

そして、ここまでを参考に「ライフキャリアプラン」を描いたら実際に行動してみます。しかし、プランはあくまでも仮説です。進めていくうちに自己理解が深まったり、仕事理解が深まったりして新たな考えが生まれてくることがあります。また、取り巻く環境が突然変化することもあるでしょう。その時には、もう一度納得する「ライフキャリアプラン」に修正してください。これを繰り返し描き直すことでブラッシュアップされて、自身のライフキャリアが明確になり、そして納得感が高いものになってきます。